ウォークインクローゼットのデメリットとは?家づくりで失敗しない間取りの工夫

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家の間取りを考えるとき、収納計画を重視する方は多いですよね。
多くの家で設置されるウォークインクローゼットは、実は幅広いスタイルがあり、その分、注意すべき点も多い収納スペースです。

今回は、ウォークインクローゼットについて、メリットやデメリット、失敗しないための間取りのポイントなどを解説します。
ジョイフルホームで使いやすいクローゼットを叶えた施工例も紹介します。
家族にぴったりの使いやすいウォークインクローゼットを検討されているなら、ぜひご覧ください。

ウォークインクローゼットとは?クローゼットの種類を解説

ウォークインクローゼットとは、人が中で歩くスペースのある衣類収納部屋のことです。
設計図面では「WIC」と省略されて記載されます。

クローゼットには、ウォークインタイプに加えていくつかのスタイルがあります。
はじめに、クローゼットの主な間取りの種類を4つ紹介しましょう。

①壁面クローゼット

いわゆる押し入れのように、壁面に設置するタイプのクローゼットのこと。
リビングや寝室、子ども部屋など、各居室に設置されることが多いスタイルです。
枕棚やハンガーパイプを設置し、洋服を一列に並べて収納します。
壁面クローゼットのメリットは、コンパクトな面積に収まる点です。デッドスペースの有効活用にも向いています。
デメリットは、奥行きが狭く、大きいものやかさばるものの収納には不向きな点です。

②ウォークインクローゼット

中を歩けるほどの広さで、部屋の状態になっているタイプのクローゼットです。
壁面クローゼットよりも広いため、収納力があります。
メリットやデメリット、デメリットをカバーするための設計のコツなどは、後の章で詳しく解説します。

③ウォークスルークローゼット

ウォークインクローゼットのような広さに加え、通り抜けられるように出入口が2か所あるタイプをウォークスルークローゼットと呼びます。

最大のメリットは、生活動線をスムーズにできること。
たとえば、寝室と洗面室の間にウォークスルークローゼットを設ければ、通り抜けながら朝の身支度ができ、洗濯物をしまう移動を短くできます。
玄関や廊下とつなげれば、帰宅時にコートをクローゼットにかけてからリビングに入る動きも可能です。
また、空気が循環して湿気がこもりにくくなる利点もあります。

デメリットは、出入口が2か所になる分、収納できない壁面が増えることです。

④ファミリークローゼット

ファミリークローゼットは、家族で共有できる容量の大きなクローゼットのことです。
壁面クローゼットを各個室に設置するかわりに、リビングや廊下から出入りできるクローゼットに家族分の衣類や荷物を収納する方が増えています。

家族それぞれの洗濯物を各部屋に運ばなくても済むことや、衣替えが1か所で叶えられることがメリットです。
デメリットは、まとまった面積が必要な点と、動線の配慮が必要な点。家族がアクセスしやすい位置をしっかり検討しましょう。

ウォークインクローゼットの3つのメリット

ウォークインクローゼットには、家族に嬉しいいくつものメリットがあります。
代表的なメリットを3つ紹介します。

メリット①:大容量の収納力がある

最も大きなメリットは、収納力の大きさです。
衣類をまとめてしまえるうえ、中に入り込んで作業できるため、たくさんの物があっても整理整頓しやすくなります。

さらに、衣類だけではなく、バッグや帽子といったアイテムや、スーツケース・ゴルフバッグのような大きな荷物も収納できます。
扇風機やヒーターなどの季節グッズや、布団類を収納している方もいます。

メリット②:ウォークインクローゼットの中で身支度できる

衣類もファッション小物なども一緒に収納できるので、ウォークインクローゼットの中で身支度を完結させられます。
鏡を設置しておくと、トータルコーディネートを考えやすいでしょう。
扉を閉めて、更衣室のように利用することもできます。

メリット③:衣替えの手間が省ける

夏服も冬服もまとめて収納できるため、季節ごとに衣類を入れ替える作業がいりません。
春や秋のような急な温度変化がある時期でも、焦ることなくどのシーズンの服も取り出せて安心です。
さらに、家族分の衣類をまとめて収納していれば、お子さんの分の衣替えまで省略できるのは嬉しいですよね。

ウォークインクローゼットの3つのデメリット

便利なウォークインクローゼットですが、間取りを考える際には、デメリットも把握しておきましょう。 代表的なデメリットを3つ紹介します。

デメリット①:まとまった面積が必要

ウォークインクローゼットは、各部屋に壁面クローゼットを設けるよりもまとまった面積があることが前提です。
収納スペースに加えて人が通行する分の空間も必要であるため、その分リビングなどの生活空間を圧迫する可能性も。

広いウォークインクローゼットは便利ですが、他の部屋が狭くなり快適さが損なわれては意味がありません。
面積のバランスを考え、必要な衣類の量に見合った大きさを考えましょう。

デメリット②:物を詰め込みすぎて乱雑になりがち

収納スペースが広い分、物を詰め込みすぎてかえって使いづらくなってしまうこともあります。
乱雑に収納されてどこに何があるかわからなくなったり、物があふれて着替えや探し物をするスペースがなくなったりすると不便です。
また、衣類が多く隙間がないと、湿気がこもって、衣類が傷む原因にもなりかねません。

衣類・荷物は収納スペースの7〜8割ほどに抑えましょう。
余白を残し、新しく購入した服やアイテムもさっと収納できる状態が理想です。

デメリット③:レイアウトによっては収納スペースが減ってしまう

3つ目のデメリットは、収納スペースが十分確保できないケースがあること。
なぜなら、同じ面積でも壁から壁までの距離によってはハンガーパイプや棚板を設置しづらいためです。

人が歩ける空間が必要なウォークインクローゼットでは、衣類の横幅+人が動く幅の120㎝以上の奥行きをとれる壁面にハンガーパイプを設置します。
十分な奥行きを確保できない間取りの場合は、壁面クローゼットの方がたくさん収納できるケースもあります。

せっかく床面積を割いて広いスペースをつくっても、十分な収納力を発揮できないと勿体ないですよね。 間取りのバランスを考慮した収納計画が重要です。

ウォークインクローゼットのレイアウトの種類

ウォークインクローゼットのレイアウトには、ハンガーパイプや棚板を設置する壁面の位置によって、4つのパターンがあります。
それぞれのレイアウトの特徴と、どんな間取りに向いているかを解説します。

レイアウト①:Ⅰ型

ハンガーパイプ・棚板を、通路の片側の1列にまとめたレイアウトです。

十分な奥行きがないときや、少ない面積でウォークインクローゼットを設置したいケースに向いています。ウォークスルータイプにも多いスタイルです。
奥行きを深くとれない間取りでも、壁面クローゼットではできない「中での着替え」や「大型の物の収納」ができる点がメリットといえます。

レイアウト②:Ⅱ型

通路を挟んで壁の両側にハンガーパイプ・棚板を設置したレイアウトです。

収納力はⅠ型の2倍になりますが、面積は1.5倍程で済みます。収納力が大きいレイアウトで、もっともポピュラーなスタイルといえるでしょう。
夫婦やシーズンごとに左右に衣類をしまい分ける使い方もおすすめです。

レイアウト③:L字型

Ⅰ型レイアウトに、奥の壁面にもハンガーパイプ・棚板をL字型に追加したレイアウトです。
コンパクトなスペースでも効率的に収納できるスタイルです。

レイアウト④:コの字型

Ⅱ型レイアウトに、奥の壁面にもハンガーパイプ・棚板をコの字型に追加したレイアウトです。
Ⅱ型と同じ面積のクローゼットでも、収納力を上げられます。
奥の壁面の棚板を深くすれば、布団類など大きなものもしまいやすくなります。

ウォークインクローゼットで失敗しない間取りのポイント4つ

失敗しないウォークインクローゼット計画には、ポイントがあります。
下記の4つに注意してみましょう。

ポイント①:広さは「家族の人数×畳数」を確保する

ウォークインクローゼットの広さは「家族の人数×畳数」を目安にしましょう。

消費者庁が発表している「衣類の保有数」のアンケートでは、およそ半数の48.6%が「10~50着未満」の衣類を持っていると回答しています。また同調査では、100着未満と回答した人が7割以上でした。
畳一帖分の空間では、ハンガーパイプには30〜40着程の衣類をかけられる計算です。衣装ケースなら横に4つほど並べて置ける広さがあり、たたんで収納する衣服も数十着しまえます。
そのため、家族一人の衣類の量が50着前後なら「家族の人数×畳数」の面積でカバーできるでしょう。

なお、衣類以外の収納したい物や趣味やお仕事の服が多い場合は、余裕を持って計画しましょう。

<参照> ︎ 消費者庁|「サステナブルファッション」に関する 消費者意識調査 P3~4」

ポイント②:設置場所をよく検討する

ウォークインクローゼットは設置する場所によって、使いやすいシーンが変わってきます。
たとえば、場所によって以下のような利点があります。

・主寝室の中:朝の身支度がスムーズになる
・玄関の近く:帰宅時や出かける前の着替えがスムーズになる
・リビングや廊下の近く:家族全員で共有して使いやすい
・洗面所の近く:洗顔やメイクなどの身支度がしやすい、洗濯物をしまいやすい

ライフスタイルに合わせて設置場所を検討しましょう。
ただし、水回りの近くは湿度が高くなりやすいので、しっかり換気対策することをおすすめします。


ポイント③:扉のタイプを意識したレイアウトにする

ウォークインクローゼットの扉をどのようなタイプにするかも迷うところです。
参考に、4つの扉タイプのメリットとデメリットをまとめました。

1.片開きドア

ウォークインクローゼットの扉を片開きドアにすると、どの壁にもハンガーパイプや棚板を付けられるメリットがあります。
ただし、クローゼット側に開く扉にすると、その部分の物の出し入れがしづらくなります。反対に部屋側に開く扉にすると、家具などの配置に影響します。

2.引き戸

引き戸は、すっきりと見せられるメリットがある一方、戸を引き込むためのスペースが必要です。
クローゼット側に引き込む扉にすると、その部分の壁にはハンガーパイプや棚板を付けられません。反対に部屋側に引き込む扉にすると、片開きと同様に、家具配置に影響します。

3.折れ戸

ウォークインクローゼットの扉を折れ戸にした場合は、クローゼット内の壁に制約はなく、部屋側の家具にもあたりづらいことがメリットです。
デメリットは、扉の幅が片開きドアや引き戸より狭く、通行しにくい点。大型のものを収納する予定なら、しっかりサイズを確認してください。

4.扉を設けない

ウォークインクローゼットに扉を設けず、オープンにするケースもあります。
扉の開閉方向に悩まなくても済み、換気しやすくなるメリットがあります。ただし、クローゼット内が常に見えているので、リビングに配置するケースや生活感を隠したい方には不向きです。気になるなら、ロールカーテンなどで仕切る対策もおすすめです。

ポイント④:湿気対策ができる間取りにする

ウォークインクローゼットは、衣類にカビやダニを発生させないよう湿気がこもらない工夫が大切です。

湿気対策には、以下のような方法があります。

・開閉できる小窓をつける
・換気扇をつける
・換気口のあるドアにする
・扉をなくす
・調湿機能のある壁紙を選ぶ

通常、収納量を確保し衣類の日焼けを防ぐために、クローゼットには大きな窓は設けません。設置するなら、小さな窓にしましょう。 もちろん、間取りを工夫するだけでなく、除湿剤やサーキュレーターの活用も効果的です。

ウォークインクローゼットの実例を紹介!


ジョイフルホームの施工した家で、使いやすいウォークインクローゼットを叶えた実例を紹介します。



寝室の奥にゆったりスペースを確保

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容量たっぷりのⅡ型レイアウトのウォークインクローゼット。
ハンガーパイプのゾーンと、高さの替えられる可動棚のゾーンをわけ、衣類以外にもたくさんのアイテムを収納できるようにしました。
寝室のグレーのアクセントクロスをクローゼット内に延長して貼り、統一感を持たせています。



趣味の大型道具もしまえるフリースペース

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衣類収納と雑貨収納を兼ねた大型ウォークインの特徴は、棚のバリエーション。細かいものがしまえる可動棚、利用頻度の低い季節のアイテムをおける枕棚、スノーボードやサーフボードのような長いものも置ける棚のないフリースペースなど、どんな大きさ・カタチにも対応できます。
もちろん、衣類もたっぷりかけられます。
壁の一部にグレーのアクセントクロスを選び、遊び心も忘れていません。



大容量×クローゼット内ミラーでコーディネートを楽しむ

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ウォークインクローゼットの奥に、大きな鏡を設置した実例です。
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バッグや小物までたっぷり置ける収納力があり、クローゼットのなかでコーディネート選びが可能。
枕棚の上にお好みのかごや収納ケースを置くことで、居心地よいインテリア空間でおしゃれを楽しめます。



廊下に設置した動線効率化ファミリークローゼット

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LDKに沿うように伸びる5mほどの廊下に設置したファミリークローゼット。
廊下の先に洗面所や脱衣所ともつながっているので、外出前や帰宅後、入浴時などのあらゆる場面の動線を効率化できます。
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2階の居室まで服を取りにいく手間がかからず、着替えの回数が多い子どもを育てる世帯には、とくに使いやすい間取りです。

まとめ

ウォークインクローゼットの間取りを考えるなら、レイアウトのバリエーションや注意点を把握しておきましょう。
ご家族のライフスタイルに合わせたスタイルを見つけやすくなります。
メリットとデメリットをどちらも知っていれば、後悔のない間取りを叶えられますよ。

ご相談ならジョイフルホームへ

ご家族に合わせた使いやすいウォークインクローゼットを希望されているなら、ジョイフルホームへご相談ください。
ウォークインクローゼットは、たくさんのスタイルがありながら、建物の大きさや他のお部屋とのバランスにも左右されます。
設計のプロに相談していただき、最適な収納計画を提案させてください。

また、ジョイフルホームでは、土地探しに関しての相談も承っています。
理想の暮らしを叶えられる敷地を、一緒に探しましょう。

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